介護における高齢者の尊厳への配慮とは

介護の基本として一番大切なことは、利用者である高齢者の尊厳をどのように守るかという点である。この高齢者の尊厳の保持については介護保険法の中にもきちんと明記されている。介護職の勤務内容は食事や排せつの介助、入浴の介助、レクリエーションや機能訓練など多岐に渡っているが、そんな中で必要とされるのは単に知識や技術のみにとどまらない。介護される側の気持ちに配慮して、相手を思いやり尊重する姿勢が不可欠だといえる。

特に問題となるのが認知症患者との接し方だ。たとえ利用者との意思疎通が困難な場合でも、子供に接するような態度やバカにした態度、イライラしたものの言い方は厳禁である。認知症の利用者の心理的な不安感に十分配慮し、羞恥心やプライドを尊重することが大切になる。さらに、アイコンタクトや軽いボディタッチといった非言語コミュニケーションをやってみることも認知症特有の不安感を軽減することも可能だ。

高齢者との会話で重要なのは、目線の高さを合わせて大きな声でゆっくりと話すことである。話し方に注意して、あいさつや体調確認などの日々の声掛けをしっかりと行うことは利用者の尊厳を守ることの第一歩だといえる。食堂やトイレに誘う場合などは、強制的に強いるような態度ではなく高齢者の自主性を大切にしながら同意を求めるようにする必要がある。自分のことを自分で決められるということは尊厳の保持という点で大切なポイントだといえる。その他にも、介護する際に心がけてほしいポイントはたくさんある。こちらの人としての尊厳を守る介護というサイトを参考に学んでみてはどうだろうか。